今後の予定とひとりごと

「お待たせー、魅桜【みお】ちゃん。待ったぁ?」

「ううん、あたしも今来たところだから」



 駅前の噴水近くで待っているクラスメイトの魅桜ちゃんに挨拶すると、魅桜ちゃんが微笑み返してくれる。



「それじゃ行こっか」



 ボクは魅桜ちゃんの手を引いて駅前のデパートに向かった。



 
 Preparing Valentine(仮)




「うわぁ、いっぱいあるねぇ」



 デパートのバレンタインフェアコーナーに向かうと、そこには有名なパティシエが作ったチョコやら高級そうなチョコやら、いろいろなチョコレートが並んでいた。



「魅桜ちゃんはどんなチョコを買うか決めてるの?」



 ボクが聞くと、魅桜ちゃんはふるふると首を振った。



「ううん、見てから決めようかと思って。それより帆乃香ちゃんはどんなチョコを買うの?」


「ボク? ボクは……いつも手作りだよ」


「えっ? 帆乃香ちゃん、自分でチョコレート作ってるの?」


「自分で作るって言っても、買ってきたチョコレートを溶かして自分でデコレーションするだけだけどね。でもそっちのほうが作ってる間とかにも自分の想いをチョコに込める事ができるかなぁ、って思って」


 ヘヘッ、なんだか照れちゃうね。
 

「へーっ、なんか素敵ね。あたしも自分でチョコレート作ってみようかなぁ……」
 

「うんっ、本当に好きな人にあげるのならそのほうがいいと思うナ……」


「あ、じゃあ帆乃香ちゃんて本当に好きな人がいるの?」


「あ、うん……」



 口籠【くちご】もってからボクは、上目遣いで魅桜ちゃんを見た。



「……誰にも言わないでね?」


「うん」



 魅桜ちゃんがこくんと首を縦に振る。


「……笑わない?」


「帆乃香ちゃんの好きな人を笑うなんてできないよ」


「……うん」


 ボクは魅桜ちゃんの言葉に頷いた。



「あ、あのね、ボクが本当に好きな人は……、ボクのお兄ちゃんなんだ」



 思い切ってボクが言うと、最初魅桜ちゃんは少し驚いたような顔をしていたケド、すぐになぜかほっとしたような顔をした。



「良かった、帆乃香ちゃんがあたしと同じで」


「えっ?」



 ボクが聞き返すと、魅桜ちゃんは頬をピンク色に染めてはにかんだように微笑んだ。



「だって、あたしの好きな人も、あたしのお兄ちゃんだから──」




    Epilogue




 自分が本当に好きな人を告白しあったボク達は、二人でチョコレートを作る材料とトッピング、簡単なチョコレートのレシピが載った雑誌を買ってからデパートを出た。



「ヘヘッ、なんかいっぱい買っちゃったね」


「うんっ。あとはちゃんと作れるか、ね」


「それとお兄ちゃんにばれないようにしなきゃね」



 言ってボク達はクスッと笑った。



「あ、それじゃあボク、そろそろ帰るね。魅桜ちゃん、今日は付き合ってくれてありがとう」


「あ、待って、帆乃香ちゃん」



 ボクが帰ろうとすると魅桜ちゃんが呼び止めてきた。そして今日買物した袋の中をごそごそと漁りだす。



「はいっ、これ、帆乃香ちゃんに」


「えっ? これって……」



 さっきのデパートに売ってたチョコレート?



 びっくりして魅桜ちゃんの顔を見ると、魅桜ちゃんは少しはにかんだように微笑んで、



「ちょっと早いけど、帆乃香ちゃんにバレンタインチョコ。いつまでも友達でいてね、帆乃香ちゃん」


「ありがとう、魅桜ちゃん。それじゃあボクも……」



 本当はバレンタインの日に渡そうと思っていたチョコレートを袋の中から取り出して、魅桜ちゃんに手渡す。



「いつまでも仲良くしてね、魅桜ちゃん。大好きだよ」



Fin.



   *   *   *



 そんなわけでバレンタインSSですが。



 まあ実は4年前くらいにある企画で書いたものそのままだったりするのですが。ところであの企画ってまだ生きてるのかなぁ……? 公式はとっくにお亡くなりになってるっぽいですが、その後もどうなったんだか。



 本当はバレンタインのような定期イベントのSSくらいはちゃんと書きたかったのですが、なかなか時間も取れずアイデアも浮かばず、過去作品の再利用になってしまいました。これにしても冒頭の魅桜と帆乃香の関係くらいは書き足したかったんだけどなぁ……。イメージはこのSSの前日の放課後に、二人が買い物の約束をしているところとか。



 ……帆乃香みたいな妹、欲しかったなぁ……(だからこそ帆乃香が生まれたわけですが



 もう一組の方はもうしばらく封印しておきます。まあなんかのはずみでひょっこり出すかも知れませんが。



   *   *   *



 今日は予告通り天王洲からフェリーで東京ゲートブリッジとレインボーブリッジの真下をくぐり抜けてきました。約2時間半のクルージングの間ほとんどずっとデッキに立ちっぱなしだったので脚が痛かったです。そして防波堤内とはいえ、東京湾海上の風はやや強めで冷たかったです。デジカメでいっぱい撮ってきたので、早めに整理して日記を更新したいと思ってます。バレンタイン後に。




そしてまだ先の話ですが、3月17〜18日の一泊二日の予定で、長野電鉄屋代線廃線前ラスト乗車をメインとした長野旅行に行ってきます。一応予定としては新幹線で長野駅まで行き、善光寺を参拝してから長電長野線で須坂へ。須坂から長電屋代線に乗り換えて帝都松代を散策し、屋代線で屋代へ。その後しなの鉄道で上田か小諸へ行き、散策&宿泊(宿泊先はまだ決めてません。が、早めに決めないともう結構埋まってきているようです^^;)。



二日目は上田や別所温泉を散策し、温泉に浸かってから帰ってくる予定です。鹿教湯温泉や霊泉寺温泉、角間温泉なども魅力的ですが、ちと駅から遠すぎる……。引き続き同行者を募集していますが、来週あたりには宿泊するホテルを決めたいかな。



なんか最近、読書時間を作るために遠出してたりしてますが^^; アキバに行く目的も正直アキバに着くまでの電車の中での読書時間になってきたような気がします。まあもちろん行くところは行きますが、アキバであまり買い物しなくなったなぁ。



私は本を買うとき、よく裏表紙に書かれている短い紹介文(あらすじやアオリ?)を参考にするのですが、アニメイトでは特典のペーパーなどで裏表紙が全くといっていいほど見えない時が多々あります。続けて購読しているシリーズ物とかだったらともかく、初めて買うような本の時は困るんですよね。まあiPhoneでその本のレビューでも見ればいいのかも知れませんが、さすがに毎回そんなことはできないでしょうし、そこで買わなかったらまず買わないか、ネットで買うかになりますね。



ファストフード店やファミレスなどで、よく食事が終わったあとに勉強したりノパソを広げたりゲームしたりしている人を見かけますが、私は食べ終わったらすぐに店を出てしまう方で、勉強なり読書なりをするなら図書館やネットカフェで、と思っています。まあ食事する場所で食事以外のことをするなという気はありませんが、店が混雑しているときなどはちょっと周りを見たほうがいいんじゃないか、店員さんもよく注意したり嫌な顔したりしないな、と思っちゃいます。まあ昨今は人が集まれて対話や会合などが出来、食事も提供してくれるようなスペースも減りつつあるんでしょうかね……。



4月の花見が終わったら、今度は高野山九度山にでも行ってみようかな♪